英語落語について
学院の英語落語への取り組み
鹿児島外語学院(GAiGO)は、全日制コースのカリキュラムの一環として「英語落語」に取り組んでいます。生徒全員が古典落語の英訳とオリジナルの「マクラ」作りに取り組み、学期末の校内英語発表会のほか、学院が主催する「英語落語ワークショップ」をはじめとした複数の学外イベントにおいて一般市民の前で英語落語を披露します。
落語とは?
噺の最後に「オチ」がつくのが特徴。歌舞伎など、ほかの伝統芸能と違い、落語は身振りと手振りのみで噺を進め、一人何役をも演じます。衣装や舞台装置などを極力使わず、演者の技巧と聴き手の想像力で噺の世界が広がっていく、とてもシンプルで身近な芸能です。
(出典:公益社団法人 落語芸術協会HP)
英語落語とは?
落語家の桂枝雀(かつらしじゃく)さんが1980年代に英語学習の一環として始めました。今では桂かい枝、桂あさ吉、立川志の春などの日本人の落語家のほか、ダイアン吉日(きちじつ)、桂三輝(サンシャイン)といった外国人の落語家も活躍し、世界を舞台に落語の魅力を広めています。
英語落語は最高のコミュニケーションの教材!
「英語落語」は「発信型」の英語学習の教材として数多くのメリットがあります。
- 1人で複数の役を演じるため、会話のイメージトレーニングになる。
- 目線や表情、ジェスチャーなどによる表現力を身につけることができる。
- 英語で日本文化を発信できる。海外に行ったときなどの最高のモチネタにも!
- 古典落語の翻訳や観客の反応を通じて文化の違いを学ぶことができる。
- 笑わせることが基本のため、ユーモアのセンスを身につけることができる。
- 英語があまりわからない日本人の観客でも楽しめる。また、笑いをとることで英語のコミュニケーション能力に自信がつく。
「GAiGO式」英語落語寄席
「英語落語」は外国人に向けて披露するのが本来の目的ですが、学院のイベントでは観客の大半は日本人であり、英語に興味はあるが得意ではないという人も多くいます。そのため、英語落語としての骨格を保ちつつ、英語があまりわからなくても内容が理解しやすいような演出を試行錯誤しながら、「GAiGO式」寄席スタイルを確立しました。
- スクリーンに日本語であらすじを掲載し、司会が読み上げる。イベントの場合は、パンフレットにもあらすじを掲載する。
- パワーポイントを用いて、場面ごとに挿絵を映し出す。
また、屋外イベントなどで、英語に触れる機会の比較的少ない一般市民に向けて披露する場合は、英語のハードルが高いため、場面ごとに日本語でナレーションを入れるという演出も試しました。一般市民向けのイベントにおいては、あくまでも英語に関心を持ってもらうことが最大の目的であり、ハードルを下げるための「妥協」が必要です。
一方で、外国人が対象の場合は、そもそも落語についての知識がないため、冒頭で落語のルールなどについて簡潔に英語で説明します。
英語×落語コンテスト&ワークショップ
GAiGOは、鹿児島における「英語落語」の普及を目指し、2016年から落語家を講師にお迎えして「英語×落語ワークショップ」を開催しています。多くの日本人が抱える英語コンプレックスを解消し、より気軽に英語に向き合うためのきっかけづくりを趣旨とし、2017月からは県民公募による英語落語コンテストも同時開催しています。